レインフォレスト・アライアンスにおける業務は、尊重、革新、協力、健全、説明責任の原則により管理されています。私たちの業務の大部分は、認証や検証サービスに注力しています。これにより下記の事が可能になります。
- 農業・林業・観光業の従事者に、彼らの慣行をどう改善するかのガイドラインを提供する
- 企業が説明責任を負う
- 消費者が情報に基づく選択ができるようにする
認証と検証は、私たちにとって目的のための手段にすぎません。私たちの最終的な目的は、天然資源に基づく経済活動の管理を、どのように改善するかということです。独立性や透明性を持つ責任ある団体によって運営されている場合にのみ、認証と検証は持続可能な社会を導くことができます。レインフォレスト・アライアンスの監査、認証サービスは、RA-Cert部門の中で管理、実行されています。監査計画、評価、認証/検証/適合審査の決定に責任を持つすべての関係する職員は、RA-Cert部門の権限下にあります。私たちの他の活動、例えばトレーニング、技術指導、生産物の供給、その他バリューチェーンの仕事は、認証と検証の完全性を損なわない方法で行われている場合にのみ、持続可能な社会という結果を生みます。この目的のため、私たちはプログラムを通じて透明性、完全性、説明責任を保証するための方針と手順を開発しました。
完全性の保証-財政的独立
レインフォレスト・アライアンス認証あるいは検証を受けた農園や森林地からの財政的独立の維持は、技術支援、認証や検証サービスを提供するための私たちの技量の重要な要素です。
私たちは認証や検証サービスを利用する事業体等から、寄付(金銭的あるいは現物による)を受け取るにあたって、下記の許諾された方法のみとする方針を採用しています。
- 認証、検証、関連サービスに対する手数料
- 公開イベントへの資金援助あるいは他の支援
- 教育、トレーニング、共同体、地域社会への支援に関する活動への財政的支援
特定の機関からの寄付の受諾あるいは使用に関し決定に参加した個人は、この企業に関する認証あるいは検証の決定に関係できません。
完全性の保証- 意思決定
レインフォレスト・アライアンス 認証 及び 検証の「監査」と呼ばれるものは、経験と訓練によって確立された基準を満たした職員や契約職員によって行われます。少なくとも過去2年間、関連する専門的助言や技術的支援を、監査を受ける企業・農園に提供していないことが条件です。
任命される前にすべての監査員(職員あるいは契約職員)は、可能性のある利害関係について書面で開示しなければなりません。幹部はこれらの開示書を吟味し、いかなる利害の対立も解決しなければなりません。
決定の見直しは、過去に独立の宣言を書いた事のある職員により行われます。これには、少なくとも監査の2年前までに、認証された企業の再検討あるいは技術支援や専門的助言を提供していないことが条件として入っています。
任命された個人以外、いかなる職員も実際の決定にかかわってはなりません。これらの決定には、理事や幹部もいかなる形でもかかわりません。
私たちは、認証システムと技術支援活動を分けています。監査員は監査を行う際に技術支援サービスを提供できませんし、同様に逆もできません。
レインフォレスト・アライアンス認証及び検証の決定は、監査報告書、監査を受けている事業体の所有者及びマネージャーの意見、利害関係者 からの意見提供、また同等の検討意見の精査をもとにしています。
申し立てと抗議
監査を受けた企業・団体のオーナーや外部の利害関係者により行使された申し立てや抗議について、確立された手順があります。任命された職員は、認証に対するすべての申し立てや抗議を調査します。回答は書類化され、決定は申し立てを訴えた側に提供されます。林業の場合、職員の調査と結論に納得できない人は、レインフォレスト・アライアンスを認定している国際的な団体FSC(森林協議会)に別途申し立てを提出することができます。
サステナブル・アグリカルチャー・ネットワークは、SAN認証と基準に対する意見や申し立てを受け付けています。
完全性の保証-開示
レインフォレスト・アライアンスの利害の対立に関する方針は、すべての重役、幹部、職員が現状あるいは起こりうる対立について、契約時及び1年ごとに報告を求めています。内部の委員会が、これらの監査と危機委員会に対する開示とレポートを3カ月ごとに綿密に調べます。
認証や検証の決定に携わる職員と契約職員には、利害の対立が起こった際あるいは対立が明確になる可能性がある時、すべての起こりうる利害の対立と現在の利害の対立を書面で開示することが求められています。
健全性の保証―監督と説明責任
団体の財政管理及び認証と検証の決定から独立したレインフォレスト・アライアンス監査及び危機委員会は、4半期ごとに会合を持ち、完全な独立性を維持するため団体の実績を少なくとも年1度再検討します。委員会はまた、独立した監査員の維持あるいは停職を理事会に推薦する責任を負っています。
委員会のメンバーはいかなる方法でもレインフォレスト・アライアンスから収入を得ず、また取引先のいかなる事業体・団体からもいかなる物質的・財政的利益も受けず、さらに認証あるいは検証の意思決定に参加しません。
私たちの活動の信用状の監督は理事会に任されています。幹部の認証や検証の経験は非常に価値がありますが、レインフォレスト・アライアンス認証や検証活動に関係する幹部によって理事会が独占されないという方針です。
監査で発見された事は、確立された方法の質と遵守を吟味し、報告書にまとめられます。
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国際的な査定
レインフォレスト・アライアンスは、独立した国際的な団体で世界の森林の責任ある管理を推進しているFSC(森林協議会)によって認定されています。FSCの認定を取得・維持するため、認証手順が厳密な技術的及び手続き上の必要事項を満たし、組織と手順が監査活動や認証決定から独立していると保証していることを立証しなければなりません。FSCは年1回本部レベルで監査を行います。また、スマートウッド森林管理の監査とCoC(チェーン・オブ・カストディ/分別管理)認証取得者を通じ抽出したサンプルによる現地活動の監査に対し、監査を行います。FSCは、5年ごとにレインフォレスト・アライアンスに対し全面的な再認定を行います。最後の再認定は2006年に行われました。 サステナブル・アグリカルチャー(持続可能な農業)プログラムは、認証団体としてISO(国際標準化機構)の規格65の認定を受ける過程にあります。森林協議会認定の森林認証プログラムは、すでにISOに準じています。なぜならISO基準はFSC基準に既に織り込まれているからです。 レインフォレスト・アライアンスはまた、ISEAL(国際社会環境認定ラベル表示連盟)のメンバーです。この団体は、社会的・環境的認証システムの統合を強化するために生まれ、メンバーは国際的な基準設定、認証や認定の組織です。 レインフォレスト・アライアンス サステナブル・アグリカルチャー(持続可能な農業)の基準設定過程は、基準設定におけるISEALの最良の慣行の規範に準じていると、ISEALに認証されています。 さらにレインフォレスト・アライアンスは、複数の環境NGOの連盟であるサステナブル・アグリカルチャー・ネットワーク(SAN)の国際的な事務局です。レインフォレスト・アライアンス認証マークによって、責任ある農園と良心的な消費者を結びつけます。 –>
利害関係者からのご意見
持続可能な農業
関係者の皆様からの、レインフォレスト・アライアンス持続可能な農業基準に関するご意見は常時受け付けています。また、基準改訂の原案に関するご意見は、公開諮問期間中にご提供いただけます。公開諮問の手順には、地域における勉強会を通じた関係者への働きかけ、または関係者に直接連絡を取り意見提供を求める働きかけが含まれます。
持続可能な農業基準や、その解釈と適用について、あるいは認証要件についてご質問・ご意見・ご提案がございましたら、sas@ra.org までメールでご連絡ください。
責任ある森林管理
レインフォレスト・アライアンスは、森林管理協議会(FSC)を責任ある森林管理の絶対的基準として支持しています。私たちはFSCの設立メンバーであり、現在は環境評議会の一員です。レインフォレスト・アライアンスがともに活動している森林コミュニティと企業パートナーの多くはFSC認証を取得していますが、私たちは認証手順には直接関与していません。関係者は、FSCに準拠していないと思われるFSCの運営について、不服申し立てや苦情を提出することができます。。
告発者に関する方針
Rainforest Alliance, Inc.(以下、「レインフォレスト・アライアンス」)が最高水準の財務報告と合法かつ倫理的な行動を確実に継続できるようにするため、レインフォレスト・アライアンス理事会(以下、「理事会」)は、以下の方針を策定しました。この方針は、レインフォレスト・アライアンスの財務、組織方針、および他の事業側面に関係した違法行為や非倫理的な行動を報告するための手順、およびそうした苦情が提出された場合の管理と処遇に関する手順を定めています。これには、理事、執行幹部、従業員、レインフォレスト・アライアンスに対して重大なサービスを提供しているボランティア(以下、「ボランティア」)による秘密裏かつ匿名の提出が含まれます。レインフォレスト・アライアンスの法律顧問(以下、「法律顧問」)が、この方針の管理責任者となります。この方針は、レインフォレスト・アライアンスの理事、執行幹部、従業員、およびボランティア全員に配布されなければなりません。
苦情報告の手順
レインフォレスト・アライアンスの理事、執行幹部、従業員、またはボランティアが、レインフォレスト・アライアンスによって、あるいはレインフォレスト・アライアンス内で行われている違法、不正、または採択済みの組織方針違反に当たる行動、もしくはその疑いがある行動に関して懸念を抱いた場合は、直ちに法律顧問に苦情(以下、「苦情」)を提出すべきです。その提出者は、苦情の中で自分の名前を明らかにするか、匿名で秘密裏に苦情を提出するかのいずれをも選択でき、また苦情は口頭と書面のどちらでも提出することができます。法律顧問に関する苦情であったり、法律顧問に提出しにくい苦情であったりする場合は、監査・リスク委員会の委員長または監査・リスク委員会の他の委員に苦情を提出できます。レインフォレスト・アライアンスの雇用機会均等方針に関する問題(ハラスメントを含む)、従業員福利厚生方針に関する問題、および通常レインフォレスト・アライアンスの人事管理責任者によって取り扱われる問題は、この方針に包含されません。こうした問題の解決方法は、個別の手順で説明されています。
調査
法律顧問または監査・リスク委員会の委員長は、すべての苦情の調査を命じます。ただし、その苦情が善意に基づいて提出されたのではないと判断された場合、もしくはその苦情が匿名で提出されており調査に必要な情報が十分に記載されていない場合は、その例外となります。監査・リスク委員会の委員長は、自身の裁量により、外部の法律顧問、会計顧問、その他のアドバイザーによる調査を命ずることができます。調査は、現実的に可能なかぎり秘密裏に行われます。ただし、すべての事例において、レインフォレスト・アライアンスは、できるかぎり独自の裁量により行動します。
検討
調査完了後、監査・リスク委員会は、明らかになった事実とそれへの対処、および対処法の提案を記載した調査報告書を受理します。苦情が事実であると確認された場合、もしくは監査・リスク委員会が必要だと判断した場合は、監査・リスク委員会が理事会に連絡します。そして、理事会の監督の下に、監査・リスク委員会が報告された苦情に対する適切な措置を講じます。監査・リスク委員会は、すべての苦情の記録がレインフォレスト・アライアンスの記録保持・管理方針に則って管理されるよう確認する最善の努力を払います。
方針の下での保護
レインフォレスト・アライアンスによって、あるいはレインフォレスト・アライアンス内で行われている違法、不正、または採択済みの組織方針違反に当たる行動、もしくはその疑いがある行動を善意に基づいて報告したレインフォレスト・アライアンスの理事、執行幹部、従業員、ボランティアが、脅迫、ハラスメント、差別、その他の報復行為を被ることはありません。また従業員の場合は、雇用上の不利益を被ることもありません。レインフォレスト・アライアンスは、この方針に則って善意の苦情を提出した個人、または調査に協力した個人に対して脅迫や報復をする者に、懲戒処分を下します。ただし、故意または悪意で誤った情報を提供した理事、執行幹部、従業員、ボランティアは、懲戒処分の対象となる可能性があり、最悪の場合の処分には雇用打ち切りが含まれます。
非契約
この方針を、レインフォレスト・アライアンスによる約束や契約と見なすことはできません。また、この方針は、レインフォレスト・アライアンスによっていつでも、事前の予告なく変更される可能性があります。米国のレインフォレスト・アライアンスにおける雇用は、自由意思によるものであり、この方針に記載されたいかなる文言も、自由意思による雇用関係を制限するものと解釈されるべきではありません。
連絡先
Rainforest Alliance
233 Broadway, 28th Floor
New York, New York 10279
Telephone: (212) 677-1900
法律顧問
監査・リスク委員長
Eric Rothenberg
私たちは、レインフォレスト・アライアンス認証マークやロゴの使用に関して、慎重な方法を取っています。そのため業界や消費者が同様に、自信をもって認証マークやロゴ付きの製品やサービスを供給、購入できるのです。レインフォレスト・アライアンス認証マークのついた製品は、社会的、環境的持続可能性のための厳格な基準と一致した管理をおこなっている農業、あるいは林業事業から来ています。事前の確認及び承諾無しに、いかなるものにもレインフォレスト・アライアンス認証マークあるいはロゴを使用することはできません。